このインスタレーションはポンテデーラ市(ピサ、イタリア)のために創られた。 長さ約95メートルの中央分離帯の上に、ガラスクロスとの合成素材で作られた9つの巨大彫刻が並ぶ。
近い将来これらの素材は、大理石又はブロンズに置き換えられる予定。
12、13世紀のヨーロッパの思考に還ってみよう。かつての素朴な日常生活、単調な品物が並ぶメルカート(市場)。そして、新しい大陸、世界の発見。人々の感覚のスペクトルの拡大の始まりである。
それはマルコポーロの時代から知られている、シルクロード、文化と知識の交換の機となった。
ポンテデーラは、海港と内陸、南北が交差する重要な町。海からやってきた外国産物はポンテデーラを通って、ヴォルテッラ、ルッカ、ピサ、フィレンツェまで運ばれた。
これらの彫刻は色彩と形をとおして、上記の『日常生活の豊富化』を象徴している。とある昔日曜日は神聖なる休養日、民は土地に束縛され、情報は大道歌師や芝居から、デフォルマされて流布されていた頃を忘れてはいけない。
色彩は教会、大聖堂で感嘆された財宝のものである。祭壇布や宝石、高級な布地は貴族たちの重要性と富を象徴していた。
彫刻に象徴されているものは、現代的空想から来たようにみられがちだが、作者は忠誠の教会や建造物の描写表現をほのめかしている。